2026/03/09 00:16
念願の東京マルイ製 次世代MP5A4を手に入れ、ウッキウキ。
ハンドガードを変え、グリップモジュールを交換し、マウントベースを載せる……。
最新のパーツ群でガチガチにモダナイズされ、タクティカルに仕上がった愛銃を眺めていて、ふと強烈な違和感に気づきました。

「……マガジンだけ、なんかクラシックすぎないか?」
現代の最新鋭アサルトライフルには、当たり前のように軽量でタフなポリマー樹脂製マガジン(MAGPUL製のようなアレです)が刺さっています。
しかし、MP5にはスチールプレスのマガジンという選択肢しかありません。
「MP5にも、絶対ポリマーっぽいマガジンが似合うはずだ!」
そう思い立ち、海外のサイトを血眼になって探し回りました。
すると、海外の実銃用MP5向けの樹脂マガジンをいくつか発見。
すぐさまアメリカの友人に「マガジンの外側のガワだけ日本に送れないか!?」と相談までしました。
しかし、銃器パーツの輸出入は法律の壁が非常に厚く、リスクが大きすぎるため泣く泣く断念することに……。
でも、どうしても欲しい。
じゃあどうする?
……「自分で作るしかない!」
これがMAG JACKETを作ろうと思った最初のきっかけでした。
最初はCYMA製のMP5用ポリマー風マガジンを削ったりして改造しようかとも考えました。
しかし、サバゲーで使うなら当然スペアマガジンも複数本必要になります。
「再現性」がないワンオフ制作では意味がありません。
「そうだ、3Dプリンターだ!データを作って印刷すればラクショーでしょ!!」
……この時の私は、この後とんでもない沼と苦悩を味わうことを、まだ知る由もありませんでした。
いざ3Dプリンターでの製造を調べ始めると、次々と過酷な現実が突きつけられました。
まず「印刷可能サイズ」の壁。 MP5のマガジンは、長い部分で約190mmもあります。
実は、この190mmというサイズを縦に綺麗に出力できる家庭用プリンターは、意外と限られているのです。
次に「強度と質感」の壁。
3Dプリント製品といえば、「割れやすい」「熱に弱い」「積層痕が目立って安っぽい」というイメージがつきまといます。
サバゲーという環境は、叩き込む・投げる・落とす・ぶつける・夏の高温の車内に置かれるなど、非常に過酷です。
そんな劣悪な環境に耐え、かつチープに見えない「強靭な素材」が絶対に必要でした。
「なるほど、3Dプリンターには色んな素材があるんだな。じゃあ一番頑丈なやつで……え? プリンターの機種によって印刷できる素材が決まってるの?」
そうなんです。私が求める「熱に強く、衝撃に耐え、積層痕が目立たない最強の素材」を印刷するには、安価なエントリーモデルでは不可能。
対応しているのは、一部の「ハイエンドモデル」だけだったのです。
そのお値段、実に数十万円……(笑)。
「そんなの、いきなり買えるわけないだろ……」
資金の壁にぶち当たり、心が折れかけました。しかし、諦めきれない。
「でも、3Dモデリングのソフトなら、今から自分のPCですぐに触れる。とりあえず、形にするモデリングだけでも始めてみよう」
ここから、終わりの見えないコンマ数ミリ単位の「設計との戦い」が幕を開けたのです。

